(幹事社)
ここでコロナ関連の質問一旦終わらせていただきまして、次に知事の方から今日も、その他の発表項目の御説明をお願いします。
(知事)
その他の発表項目は、3件ございます。
まず、5Gアンテナ基地局の設置に関するワンストップ窓口を開設するということについてであります。
本県における5Gネットワーク網の整備を促進するために、アンテナ基地局の設置場所の候補となる県有施設のデータベースを本年3月に公開いたしまして、あわせて通信事業者からの問い合わせや調整を一元的に担うワンストップ窓口を開設いたします。
この取組は、岸田政権が目指されているデジタル田園都市国家構想に基づきまして、本県におけるデジタル基盤の整備を支援していくものであります。
これによりまして通信事業者によるアンテナ基地局の適地検索を迅速化し、設置の円滑化が図られるものと期待できます。
また同様の取り組みを実施している、東京都、山梨県、新潟県等と情報共有、連携することによりまして、自治体間での事例の横展開が可能となり、地方の抱える課題をデジタル実装を通じて解決し、地域の個性を生かした活性化を図って参ります。5Gネットワーク網の整備が進み、多くの県民や県内企業が、5Gを活用することによりまして、生活の質や生産性が大幅に向上し、暮らしの豊かさが享受されることを期待いたします。
続きまして、新々富士川橋の橋の名前が決定いたしました。令和5年度の開通を目指している県道の富士由比線の仮称でございますが、新々富士川橋の正式な橋梁名称が決定いたしましたので発表申し上げます。
パネルをご覧くださいませ。正式な名称は、昨年11月1日から1カ月間、一般公募を行いましたところ、何と、応募総数は3,064票ございました。その中から、1月11日に開催いたしました富士川に架かる新しい橋の名称検討委員会で御審査をいただいた結果、「富士川かりがね橋」に決定いたしました。
パネルの2番目お願いします。この名称には、江戸時代に建設され、長年、この地域を水害から守ってきた歴史的遺産「雁堤」にあやかっているもので、また富士川が未来にわたり安穏であること、そして加えて、旧富士川町と旧富士市をつなぐ橋であることから、地域の発展と明るい未来へのかけ橋となるよう、二つの願いが込められております。
なお、「富士川かりがね橋」の名称を応募をいただきました18名の方々には、後日、記念品の贈呈を予定しております。富士川かりがね橋の開通が下流に架かる富士川橋の渋滞緩和、元よりですけれども、産業の振興、世界遺産富士山を抱える富士川の観光交流の活性化のほか、大規模災害発生時における、地域の防災機能の強化など、地域の発展に大きく寄与することを期待しているものであります。これは石井大臣が国交大臣であった時にですね、自ら来られまして、富士川橋の渋滞を実感されまして。しかも土曜日であるにもかかわらず渋滞してるってことで、進捗が順調にいって、今日に至ったということで。石井当時の大臣には感謝しております。
三つ目の発表項目でございますが、リニア中央新幹線静岡工区有識者会議、大井川水資源問題に関する中間報告の概要と県の見解等の送付に関しての、皆様への発表でございます。リニア中央新幹線静岡工区有識者会議におきまして、大井川水資源問題に関する中間報告が取りまとめられました。これを受けまして、1月20日に大井川利水関係協議会を開催いたしました。そして、利水関係者及び8市2町の首長様に対しまして、中間報告の概要と県の認識、見解について御説明を差し上げたところであります。その後、各団体からの意見を踏まえまして、流域市町や利水団体を含む静岡県としての認識と見解、これを取りまとめて、お手元の配布資料の通り、本日、JR東海及び国交省に送付いたしました。
中間報告は取りまとめられましたけれども、工事中のトンネル湧水の全量戻し方については、解決策が示されておりません。水温を含む水質への影響については議論が行われておりません。発生土の処理方法についても議論が十分に行われておりません。また、生態系への影響について、地下水位が300メートル以上低下するという解析結果が示されましたが、それ以上の議論は行われておりません。
県の生物多様性専門部会でも、JR東海から適切な回避、低減策は示されておりません。
これらのことから、静岡県及び流域市町、利水団体として、現状では、南アルプストンネル工事は認めることのできる状況にはないという認識で一致いたしました。流域住民の理解と協力が得られることなく、トンネル掘削工事には、着工してはならないということは、流域住民に対しまして、JR東海が約束されたことであり、国交省の方からも、そのようにJR東海に御指導されているところでございますから、JR東海に対しましては、南アルプストンネル工事に着手できない状況であるという認識を持っていただき、また、国交省におかれましては、JR東海がそのように認識するよう、強く御指導をお願いするものであります。
併せまして、JR東海に対しましては、トンネル湧水の全量戻しの具体的方策が本当にあるのかどうか、また生態系の影響を回避できるような、適切な策があるのかどうか。それを速やかにお示ししていただくことが大事であります。国交省は、この47項目すべて議論をすると約束してくださっておりますから、生物多様性の問題につきましては、積極的な関与と今後の有識者会議の開催計画を、早急にですね、お示しいただくよう要請いたしました。
生物多様性につきましては、現在の委員のメンバーでは専門が違うのでできないと思いますので、すぐに人選にかかっていかなければならないのではないかと思っております。
大井川水資源問題につきましては、今後、地質構造水資源専門部会を開催しまして、JR東海との対話を再開することになります。県及び流域市町、利水団体の認識、現状では、南アルプストンネル工事は認めることができる状況ではないということを、JR東海さんは十分に認識していただき、真摯な対応をしてくださるように求めてまいります。
以上であります。 |